大人の複視(加齢性斜視の見え方)
視線ズレがある時は、プリズムを使えば解決するの?
今回は、少しマニアックな話になります。
メガネ屋でも、キチンと理解していない方も多くいます。
前回は「視線ずれの方向」 「ずれを補正する力」について少し紹介しました。
⚫ 眼は、寄り目(輻輳)する力は強い
⇒ だから、視線が外ずれの場合には、比較的疲れずに補正することが可能となる
⚫ 眼は、外開き(開散)する力は弱い
⇒ だから、視線が内ずれの場合には、強い眼疲労や複視が発生しやすい
⚫ 眼は、上下寄せする力は微弱
⇒ だから、上下ずれの場合には、複視が発生しやすい(時には頭を傾けて補正)
当店のプリズムに対する考え方
視線ずれがあれば、何でもプリズムという考え方はありません。
簡単な事例でご説明してみます。
イ) 外ずれが 3.0 あり、寄り目補正力は 20.0 ある
外ずれがあるので、寄り目補正力を使って補正する必要はあります。
しかし 3.0 のズレに対して 20.0 の補正力なので、たぶん疲労もなく補正できるはずです。
補正力の 15%を使えば、余裕をもって解決できる眼となります。ロ) 内ずれが 3.0 あり、開散補正力は 6.0 ある
保有する補正力の 50%を使い続ける必要があります。
これは持続困難であり、強い眼疲労、頭痛、肩こりなどが発生しやすく、気を抜くと複視が発生するとい
う状態にあります。
このような場合は、1.0 程度のプリズムを入れると、所有する補正力の 1/3 以内の補正努力で視線ずれを
補えることになります。
このように視線補正力の 1/3 程度を使用することで、 眼疲労や複視解決をできるようにサポートするのがプリ
ズムの役割だと考えています。
加齢性斜視では、補正力の弱い「内ずれ」「上下ずれ」が合併することが多いので、複視症状が発生しやすく
なります。


